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円錐角膜

​【円錐角膜Q&A】

Q:円錐角膜とは

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A:眼球最前面の透明な角膜が、原因不明に突出してくる疾患です。思春期頃に発症し、20歳前後から進行が目立つことが多く、日本人では30歳をすぎると進行がおさまる傾向があります。初期は通常のハードコンタクトレンズ(HCL)で矯正可能ですが、進行すると特殊なHCLが必要になります。

Q:原因は?

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A:原因は不明です。遺伝性は否定できませんが、日本での家族内発症の報告は約1.4%と非常に低いです。また、患者さんの10%前後がアトピー性皮膚炎を伴っており、眼を強くこすってしまうことが角膜突出の悪化や網膜剥離の原因になるため注意が必要です。

Q:失明につながりますか?

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A:すべてが進行するわけではなく、失明することはありません。70〜80%の方はコンタクトレンズで良好な生活が送れます。進行して角膜が白く混濁すると視力が低下し、角膜移植が必要になるケース(20〜30%)もあります。

Q:どのような治療法がありますか?

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A:点眼薬は角膜保護などの対症療法です。HCL装用によりある程度の進行を抑えることができます。当院では12種類の特殊HCLを用いることにより、他院で角膜移植が必要と診断された方の約90%がHCL装用可能となっています。

Q:角膜移植術について教えてください。

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A:角膜混濁が生じ、特殊HCLでも矯正不可能な場合に行われます。円錐角膜における角膜移植の透明治癒率は約95%と良好ですが、術後は縫合による不正乱視が生じるため、最良の視力を得るには術後用の特殊HCLが必要になることがほとんどです。

Q:円錐角膜用の特殊HCLにはどのような種類がありますか?

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A:大きく分けて以下の4つがあります。

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  1. 大きな直径のHCL: 直径9.4〜10mm。初期・中期には有効ですが、進行例では角膜へのこすれが生じやすいです。

  2. 非球面HCL: 中央と周辺のカーブを変えたもの。動きが安定しこすれが少ないですが、高度進行例には向きません。

  3. 後面多段カーブHCL(当院開発): 直径8.8〜9.0mm。周辺に向かって段階的にカーブをゆるくしたレンズです。角膜の突出形状に合わせやすく、角膜移植が必要と言われた方の約90%が装用可能となります。

  4. SCLとHCLの併用(ピギーバック法): HCLの異物感がどうしても強い方に、ソフトレンズの上にハードレンズを重ねる方法です。酸素供給量の低下などが欠点です。

Q:円錐角膜の処方は難しいのですか?

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A:突出の形状は人によって千差万別です。多くのトライアルレンズの中から最適なものを選ぶには、非常に高いフィッティング技術と経験が必要です。日本では専門外来が少なく、真剣に研究する医師が少ないのが現状です。

Q:最近の強膜レンズについて

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A:円錐角膜の強度進行例に対して有効な選択肢の一つです。

​【円錐角膜へのCL処方の実績】

当院の最も得意とする分野です。1990年当時、慶應大学病院での処方成功率は約80%でしたが、院長が独自に「後面多段カーブレンズ」を開発したことで、2000年には成功率を約96%まで飛躍的に向上させました。

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計11種類の特殊HCLを開発し、現在はその中から精選した8種類(後面3段階ハード3種、後面4段階ハード2種、非球面ハード3種)を、患者さんの病態に合わせて最適に処方しております。

■ 北里大学病院眼科における円錐角膜への特殊HCL装用状況(2019年学会発表)

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(対象:2016年〜2018年に受診し、通常のHCL装用が困難であった77例・95眼)

【結果】

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  • 平均矯正視力: 装用前 0.4 → 装用後 0.98(少数視力換算)

  • 平均装用時間: 装用前 2.1時間 → 装用後 10.2時間

  • 自覚症状: 全例で改善

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    結論: 非球面および後面多段階カーブHCLは、円錐角膜の視力矯正に現在も極めて有用です。

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